「筋トレって本当に痩せるのかな」と思う人は少なくなく、また継続するのもなかなか難しいと思います。
自分も「そんなにすぐ変化しないだろ~」とか思ってました。
しかし結論を言うと筋トレは痩せますし、筋肉も結構簡単に付きます。
厳密には、筋トレだけではそこまで痩せません。
痩せるには基本的にランニングなどの有酸素運動が効果的です。
しかし筋トレは、有酸素運動の効果を上げてくれる働きがあります。
今回は体を動かすことによって起こる体内の変化を理解することによって、外見に現れる変化を想像してもらえればと思います。
また、筋トレがどのように関わってくるかも見ていきたいと思います。
そもそも太る仕組み
まず、脂肪というのは余分なエネルギーを一旦脂肪として蓄えることよってできるものです。
つまり、消費するエネルギーより摂取するエネルギーのほうが多いとその分脂肪に変わる量も増えます。
エネルギーの摂取は基本食事です。
タンパク質、炭水化物、脂質は三大栄養素と呼ばれ、ヒトはこれらが様々な割合で混じった食べ物を摂取します。
これらはそれぞれ1gあたりのエネルギー変換量が違います。
炭水化物やタンパク質は1gあたり4kcalに対し、脂質は9kcalと約2倍です。
これでなんとなく脂質が多いものは太りやすいのもわかると思います。
少し専門的な話をすると、これら三大栄養素は全て最終的にミトコンドリアにおいてアセチルCoAというものになります。
アセチルCoAはクエン酸回路、電子伝達系といった共通の代謝系に導入されてATPを産生します。
このATPは体内で起こる様々な反応のエネルギー源となります。
このアセチルCoAが様々な脂質の成分である脂肪酸やコレステロールの合成の起点となります。
よって食事をとりすぎるとこのアセチルCoAが増えてしまい、エネルギーを作る必要がなくなった時に、脂肪として体内に蓄えておくのです。
逆に言えば「エネルギーが必要なときは脂肪を分解してエネルギーにする」ということでもあることがわかりますね!
脂肪が分解される仕組み
脂肪の分解にはまずホルモンが必要です。(アドレナリンやテストステロンetc)
そして脂肪酸を遊離脂肪酸というものに分解する必要があります。
以下に簡単な合成経路を箇条書きで示していきたいと思います。
- まず初めホルモンが特異的な受容体に結合します。
- それにより様々な過程を経て最終的にホルモン感受性リパーゼというものが活性化されます。
- 活性化されたホルモン感受性リパーゼはトリアシルグリセロールという脂肪酸を成分として含む物質を遊離脂肪酸に変換します。
- 遊離脂肪酸が様々な組織(各組織にて脂肪を分解)に運ばれる。(遊離脂肪酸にしないと各組織に運ぶことができない。)
- 遊離脂肪酸がATPを使ってアシルCoAが生成される。
- アシルCoAはミトコンドリアに運ばれ、β酸化という反応でアセチルCoAを合成。
- アセチルCoAはクエン酸回路に入りATPを合成する。
少し聞きなれないことも書いてしまいましたが、簡単に言えば前の項目の最後でも述べたように、「エネルギーが必要だから、蓄えた脂肪を分解して使う」ということです。
有酸素運動
有酸素運動についてです。
体を動かすと交感神経を活性化してホルモンが多く分泌します。
よってホルモン感受性リパーゼが活性化し上に示したように脂肪が分解していきます。
運動するときにアドレナリンが出るとかを聞いたことがあると思います。このアドレナリンは運動能力を高めるだけでなく、脂肪も分解していることにもなりますね。
また脂肪分解するのにはに約20分の時間が必要になります。
有酸素運動は20分必要と言われるのはこの分解の時間のためですね。
では、次に筋トレでどういう効果があるかを見ていきます。
筋トレの効果
痩せるには基本的には有酸素運動がよいです。
では筋トレによって何が変わるのか?
筋トレは先ほど述べた、20分ほどかかる脂肪の分解の時間を短縮してくれます。
脂肪分解のスピードが上がれば、運動でより効率的な脂肪燃焼を期待できます。
なぜ分解時間を短縮するか
筋トレをすることにより筋肉は収縮を起こします。
筋肉が収縮するとATPが使われてしまい、枯渇してしまいます。
よって、ATPを大量に補充する必要があるため、脂肪を分解してATPを作る反応が促進されるわけです。
まとめ
筋トレ自体に痩せる効果がないわけではないですし、代謝の効率も上げてくれるので、筋トレをすることにはメリットだらけです。
是非皆さんも筋トレに取り組んでみてください。
また今度はおすすめのトレーニングやプロテインについても話せたらと思います。