今の時代、社会でも学校でもどこでも議論などを進める際によく論理的思考が用いられます。
「これこれこうだからこうだ」
というように軸を決めて筋道を立てて結論にたどり着く。
ほとんどの人間が意見を述べるときにこの方法を使っているでしょう。
正しく構成された論理的な考えはどんな問題でも解決できそうに見えます。
しかし論理で解決するのは限界があると私は思います。
実際、論理的な考えが通らなかったり、自分の考えは正しいと思ってても通じないことはあると思います。
今日は論理が限界だと考える理由と、どうしたら論理が通るようになるかを書いていきたいと思います。
目次
論理には限界がある理由
論理で説明できないものは意外と多い。
この世のすべてのものが論理で説明できそうだと思いがちですが、意外とそんなことはありません。
例えばもしあなたは、小さい子供に
「なんで人を殺してはいけないの?」
と言われたら論理的に説明できますか?
おそらくこの問いに対し、論理的に説明できる人はいないと思います。
もう一つの例を今度は会話を見ていただいて挙げていきます。
子供「なんで、いじめはしちゃいけないの?」
大人「人を傷つけちゃうからだよ」
子供「なんで人を傷つけちゃいけないの?」
大人「悲しい思いをしちゃうからだよ」
子供「なんで悲しい思いしたらダメなの?」
大人「。。。」
どうですか?こんな子供なかなかいないと思いますが(笑)、こんな感じで迫られたら誰でも折れちゃいますよね。
このように世の中で当たり前になっている考えでさえも、論理では説明できないことは結構多いです。
少し余談になりますが、私は子供には論理的に教えるよりも押し付けることのほうが効果はあると思います。子供のうちはとても素直なので、特に重要なことなどは「ダメなもんはダメだ」と押し付けることが効果的だと思います。
出発点はいつも仮定
みんな誰もが論理的に説明するときは
「AだからBでBだからCで・・・」
というように説明していきます。
ここでいうCはBという根拠があるから成り立っています。
Bも同じようにAという根拠があるから成り立ちます。
しかしAはどうでしょうか。Aを証明する根拠がありません。
すなわちAは仮定なのです。
仮定はどうやったって証明できませんし、人それぞれ違います。
意見がずれてしまうのももしかしたらこの仮定の違いによるものが多いのではないでしょうか。
次の項目はこれの延長のような説明になります。
そもそも人それぞれ考え方が違う
前の仮定の話にも出たようにそもそも人はそれぞれ違った考えを持っています。その人が教わってきたことや、育った環境なども違うのでそれは当たり前ですよね。
例えば政府が何かの政策を行う時って、いつも論理的には説明できてると思います。
しかし、絶対に反対する人もいます。反対する人が間違っているのかというとそれも絶対にない。
もう一つ例を上げます。今度はもっと具体的に。
緊急事態宣言が解除され、また少しずつコロナ感染者が増えているときに、ホストクラブやパーティーに行く人がいるとします。
そういった人たちに対して、
「そんなことしたらまた感染が広がって死者が増えてしまうから絶対にダメだ」
と言う人がいます。
しかし、反対に
「緊急事態宣言出てないんだし、法律で罰せられるわけじゃないんだからそれは自由だ」
と言う人もいます。
この二つって、論理的にはどちらも通ってると思います。
最初の視点が違うため、論理的には通っていても真逆の意見になっていますね。
論理的には両方とも通っている対立する意見も、その人の考え方で変わってしまいます。
そしてこの考え方はそれぞれの過去の経験や環境に関係すると私は思うのです。
これまでの説明で述べたように論理的に意見を通そうとしても、正直難しいこともあるのも事実です。
ではどうしたら通るようになるかを考えていきたいと思います。
どうしたら論理が通るようになるか
論理で通らなかったら、どうすれば通るのか?
と考えた結果、、、
「シンプルに信頼を獲得するのが早いのではないか」
という結論に至りました。
そんなことかよ!と思う人もいるかと思いますがこれが結局一番だと思います。
そして信頼の獲得は過去にその人が行ってきたことが直結すると思います。
先ほどの仮定の話をしますが仮定を決めるのはその人がこれまで過去に経験してきたことだと思います。
その人の意見が通るかは、どれだけ信頼を得たかで決まり、どれだけ信頼を得るかはその人のこれまでの振舞で決まると私は思います。
例えば全然知らない人と、家族の話だったら、どちらを信じますか?
ほとんどの人は家族の話を受け入れるでしょう。
そこにはこれまで培ってきた信頼関係があるからです。
あとがき
今回は論理について書いていきました。
この私の意見に対しても人それぞれ考えは違います。賛成の人もいれば反対の人もいます。
しかし将来私の意見が聞いてもらえるよう、信頼関係を築いていくことを大切にしたいと思います。